大正時代の洋食器セットを展示

大正時代の洋食器セットを展示


春季展で好評だった「櫻井家のハイカラ」ですが、今季は新たに洋食器セットの展示もしています。

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夏季展全体の様子をお知らせした際にも簡単に紹介しましたが、明治、大正の時代は櫻井家には遠方からのお客様も多く、人の交流が盛んでした。そのため櫻井家にはハイカラな暮らしがありました。

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調理人は、地元の板前を東京上野の精養軒に洋食の修行に行かせ、修行後に櫻井家の料理人として迎えていました。その時代に泊まりがけでいらっしゃったお客様のおもてなしに用いたのが、これらの洋食器セットです。

このようなものがどこでも簡単に手に入る時代ではなかったので、縁戚の小松氏にお世話をしてもらって入手しました。それがわかる「小松氏」と記載された木箱が残っています。大正8年(1919)なので、今から102年前のものです。

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また、この洋食器の刻印は「ヤジロベー印」と言われるもので、大正元年(1912)から昭和15年(1940)まで国内向けの商品に使われたもののようです。

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ノリタケのHPによると、日本陶器がディナープレートの製造に成功したのが大正3年(1914)なので、初期の国内向けの商品です。