令和4年度夏季企画展「清涼の中で」がはじまりました

令和4年度夏季企画展「清涼の中で」がはじまりました


令和4年通年のテーマは「可部屋の“おもてなし”」としています。夏季展では「清涼の中で」をサブテーマに、可部屋の周囲の景観や取り巻く自然全体での“おもてなし”を意識した展示をしています。

正面には、カササギと尾長鳥を画いた屏風を展示。その前に江戸期のおもてなしに用いた器や膳を並べました。

正面ケース

次のコーナーは、明治11年12年と櫻井家に逗留して多くの作品を残した、田能村直入のが表現した「清涼」です。

直入は、櫻井家を清聴軒と名付けています。周囲の清流や滝の音、カジカガエルの鳴き声、大鍛治屋から聞こえる槌の響き、子どもの声や生活の音、それらすべてに清々しさを聴き(清聴し)名付けたと言われています。

直入がここ清聴軒で描いた作品を背景に、直入の画道具、煎茶道具などを展示しています。

左ケース

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櫻井家の夏の暮らし、夏のおもてなしに用いた器や装いも展示しました。

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(写真のカゴは大鯛カゴと呼ばれています。祝儀の際に他家に鯛を運んだカゴで、真ん中に櫻井家の家紋が画かれています)

櫻井家住宅や庭園の佇まい、そして周囲の景観こそが、なによりのおもてなしであったと自負しております。

可部屋集成館の展示と共にお楽しみ下さい。