鉄師が育んだたたら文化 秋季展~櫻井家を訪れた松江藩主4代~ が始まりました

鉄師が育んだたたら文化 秋季展~櫻井家を訪れた松江藩主4代~ が始まりました


櫻井家には、松江藩第7代藩主 松平治郷(不昧)公、第8代藩主斎恒公、第9代藩主松平斎貴公、そして第10代藩主松平定安公と4代にわたり御成がありました。少人数でのお殿様の巡村を加えると、8回にも及びます。

今回は、不昧公以後4代の松江藩主をお迎えする際の記録を基に、展示室を座敷とみなして再現展示を致しました。

当時鉄師頭取がどのように藩主をお迎えしていたのか、古文書と座敷ごしらえから、思いをめぐらせていただければ幸いです。

座敷の再現

このコーナーでは、最初に1通の書簡を展示しています。これは不昧公をお迎えすることになった、櫻井家6代当主勘左衛門苗清(1749-1819)が松江藩と行ったやりとりの一つです。ここには、藩からの様々な指示やアドバイス、それに対する櫻井家の対応などが記されています。

準備万端に整え、御成となります。櫻井家には御成の際の各部屋の飾り付けについて細かな記録が残っていますので、今回その記録と、それにそった美術品・調度品を展示しています。また、部屋割りやそれを図化した部屋割り図なども展示しました。

正面には、不昧公に関わる品々を集めました。櫻井家の庭園絵図や、不昧公が庭園の滝を「岩浪」と命名された書、ゆかりの茶道具などです。

不昧公コーナー

特に不昧公をお迎えした櫻井家6代苗清は不昧公の信頼も厚く明々庵を通じて不昧公から“常足庵”の席名を賜っており、その折り紙と同銘の茶の湯釜なども展示しました。

左手展示ケースには、御成の諸道具を当日の献立表とともに展示しました。

御成道具と献立

山海の珍味を取りそろえた豪華な晩餐を彷彿とさせます。一方不昧公は好物のそばを準備し紅葉狩りも楽しみました。その、そば破子(わりご)なども展示しています。

これから、紅葉の美しい季節を迎えます。新そばのおいしい季節でもあります。

お誘いあわせお出かけください。